データ分析系職種の転職活動で気づいたこと
私は今年の3月~6月に転職活動をしました。転職活動を通して気づいたことを記します。
業界と求められるスキルのレベル感
転職活動は総じて自分の今の市場価値を客観的に捉える上でとてもいい機会でした。自分のような、データ分析技術・機械学習技術を用いたコンサルティング案件(分析レポートや簡単な分析ツールを納めるようなプロジェクト)を、それなりに一人で担っていけるレベルのエンジニアであれば、大手一般企業からは求められるレベルには達していると感じました。
しかし、機械学習技術の活用が盛んで、優れたデータサイエンティストが集まるような業界(Webサービス、通信、ゲーム系)の会社はそれだけではだめで、開発スキルや、複数人のデータ分析者を束ねてプロジェクトを回した経験、情報・コンピュータサイエンス系の専門性などが求められているようで、私自身にはそれは持ち合わせていませんでした。
やはり一段高いレベルのデータサイエンティストとなるには
・開発スキル
・アカデミックの専門性(修士レベル)
・プロジェクトリーダーとしてデータ分析チームをまとめた経験
・ビジネスレベルの英語
などのスキルを持ち合わせていないと厳しそうです。
データ分析チームの体制
私が転職活動で回った企業(SIer系、Web系、通信系、シンクタンク)でどのような体制でデータ分析プロジェクトを回しているのか、というのを聞いて回ったのですが、結構企業によって違いがあったのでまとめてみます
- シニア統括型
一部のシニアレベルのエンジニアが、複数のプロジェクトを多く掛け持ちして、その他大勢のエンジニアから成るプロジェクトチームを統括して進める
- 個人型
個人がプロジェクトを責任もって担い、自身またはアルバイト、下請け会社などを使いながらプロジェクトを進める
- 小チーム型
2人程度でチームを組みプロジェクトにあたる。役割分担としてはひとりが顧客折衝・仕様管理などでもう一人が分析担当
「シニア統括型」がどちらかというと開発要素のあるAIサービスを開発するチームでWeb系・ゲーム系などに多いんじゃないかと思います。一方で、個人型や小チーム型はどちらかというと開発をしないところで、SIerなどはこっちよりな気がしました。SIerは逆にAI導入検討をするチームと、システム開発をするチームが明確に分かれているので、AI導入検討をするチームには開発要素はむしろなく、コンサル寄りなのではないかと思います。
ただそんなスパっと言い切れないでしょうし、また私の回った少ないサンプル数での仮説ですので、間違っている可能性大です。
その他
大手メーカーのデータ分析チームは、必ずしも自分たちで分析コードを書いて分析せず、世の中にあるサービス(データロボット、BIツールなど)をうまく使って効率よくAIを活用していこうと考えているところも結構多く、そういうところの求人名もデータサイエンティストとはなっているところがあります。