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POWER OF HABIT 習慣の力 重要なところまとめ

—新しい習慣が生まれる過程。きっかけとルーチンと報酬が結びつき、報酬への欲求が生まれてループを作動させる。

例)
きっかけ:マルボロの箱
ルーチン:たばこを吸う
報酬:ニコチンによる爽快感

きっかけ:メールの着信
ルーチン:メールをチェックする
報酬:つかの間の気晴らし

ー報酬は主観的に体感できるものである。例えば「部屋の臭いが無くなる」では無く、「部屋に爽快な香りが広まる」。だからこそファブリーズには臭いがあるし、歯磨き粉にはひりひりという刺激を与える成分があえて含められている。
ーこれを応用すれば、運動やダイエットを習慣化できる。つまり「起床後の運動、そしてスムージーを飲む」や「食べたいものを見ても我慢することと、毎日体重計に乗った誇らしい感じ」を結びつけてしまうのだ。前者では起床:きっかけ/ルーチン:運動/報酬:スムージーであり、後者ではきっかけ:食べたいものを見る/ルーチン:我慢する/報酬:体重計に乗ったときの誇らしい感じである。
ー新しいルーチンが、もとのきっかけと報酬を満たさなければ、失敗することが多い。ニコチンへの欲求を感じた時のために、喫煙に変わる行為を見つけなければ、禁煙するのは難しい。

ー習慣的な行動を引き起こしているのが何か、患者に描写してもらう作業を自覚訓練と呼ぶ。(爪を噛みたくなるときはどんな時か、酒を飲みたくなるときはどんな時か)続いて、そのきっかけが一日に何回起きたかをチェックする訓練を行なう。そして、起きた時にそれに取って代わって同じ報酬を与えてくれる対抗行動をとるよう訓練する。

—習慣を変えるのに大事な要素は「信じる」こと。いったん何かを信じることを覚えると、その能力が人生の他の部分にまで影響を及ぼし、自分は変われると信じ始める。「AA」は信じることを前提としている会合にアルコール依存症患者を参加させることで、何かを信じる訓練をさせる。「あの人に効果があったのなら、自分にも効果があるはずだ」という風に信じられるようになるために、グループと経験を分かち合っている。一人だと「自分は変われる」と信じきれないことがあるが、グループはそんな不信感をぬぐい去る。つまりコミュニティが信頼感を生み出す。→すなわち、「状況は良くなる」、「自分は出来る」と「信じる」ことは一種の「スキル」だと言える。そのためにはそれを信じている(またはそれを信じようとしている)コミュニティに所属することが大事だと言うこと。アントレもその一種なのではないか。

ー変化が達成できそうなグループに属すると、その変化が起こる可能性が大きくなる。

ー一つの習慣を変えれば、それが連鎖反応を起こして他の習慣も変わっていく。それがキーストーンハビットであり、それが、仕事、食事、遊び、生活、消費、コミュニケーションなどあらゆるものに影響を与える。成功の秘訣はすべてのことを完璧に行うことではなく、いくつか鍵となるものを見つけて、それを協力なテコにすることである。例、社員の安全確保に専念することで新しい手順が組織の中に広がり、コストは削減され、品質は向上し、生産性は急上昇した。/例、定期的に運動を始めると、それがたとえ週に1回だとしても、他の運動とは関係ない部分も、知らないうちに変わってくる。食生活が向上し、さらに職場での生産性も上がるというげんしょうが起きる。喫煙量が減少し、同僚や家族にたいしても寛容になる。クレジットカードを使う回数が減り、ストレスも軽減する。いつも夕食を親と一緒に食べる過程で育った家族は、きちんと宿題をして、成績もよく、感情のコントロールが上手く、自信を持てるように成長する。毎日ベッドメイキングする人ほど、生産性が高く、より強い幸福感を感じ、買い物の時に予算をきちんと守る。家族揃っての食事や、調えられたベッドが成績を上げたり無駄遣いを防いだりする要因ではない。しかし、最初の変化から連鎖反応が起こり、他のよい習慣も定着していく。

ー「スモールウィン(小さな勝利)」とは、キーストーンはビットが幅広い変化を起こすプロセスの一部である。小さな成功を収めると、また別の小さな成功を得ようと言う力が発動させる。ささやかな成功をパターン化させることで大きな変化を起こし、さらに大きな成功にもう少しで手が届くと思わせる。

ー悪い習慣を返るには、生活を大きく変えなければ成らないという考え方は、あまり上手くいっていない。一気に多くのことを変えると、どれも続かない。


ー苦痛を伴う行為を習慣化するには、習慣化する行為をやる計画を立てる。その時、苦痛が発生し、「あぁ、やめたい」と思う瞬間、すなわち転換点にどう対処するかを中心に予定を立てる。スターバックスの例。意志力を発揮できない従業員も、就業時間の大半は問題なく仕事ができている。特に変わったことがなければ、他の店員と変わらない仕事ができる。しかし、予期していなかったストレスや、不安に直面すると、集中力が途切れ、自制心が失われてしまうことがある。立て場客が怒鳴り始めると、普段は穏やかな店員が冷静さを失う。大勢の客がイライラし始めると、バリスタは追いつめられ、突然泣きそうになる。従業員に本当に必要なのは、こうした転換点でどう対処すればいいかを教える、意志力の筋肉が弱っている時に従うべき手順。そこでスターバックスは、社員が難しい状況に直面した時に使える、社員教育のための新しいマニュアルを作成した。そのマニュアルには、顧客が怒鳴り始めたとかm支払いの列が長くなり過ぎたといった、特定のきっかけにどう対処すればいいかが書かれている。店長はそのような状況が起きたと仮定して、店員に何度もロールプレイングさせる。やがてその対応が自然に、無意識にできるようになる。そしてスターバックスには、仕事がうまくいったと思える、はっきりした報酬もあった。客からの感謝と、店長からの褒め言葉だ。そこで意志力を発揮する習慣のループを作った。

ー社員に責任者意識、つまりものごとを自分で動かしている、意思決定の権限を持っているという感覚を持たせるだけで、仕事につぎ込めるエネルギーと集中力が大きく増加するのだ。例)メーカーの工場で行われた研究では、組み立てラインで働く社員に、生産計画と、労働環境に関する小さな決定を行う権限を与えた。特別な制服をデザインし、シフトを決める権限を与える。他はなにも変えない。製造プロセスも同じだし、給料も前と同じ。2ヶ月のうちに、工場の生産力は20%も向上した。休憩時間が短くなり、ミスも減った。物事を自分で動かしているという感覚を与えることで、社員はより大きな自制心を発揮できるようになったのだ。同じことがスターバックにも当てはまる。現在、同社は従業員に、「決定権を持っていると感じさせること」を重視している。現場の社員に、エスプレッソマシンや、レジをどのように配置すべきかたずね、客への挨拶の仕方や、商品をどこに並べるかを現場の店長と店員に決めさせる。

ー優れたリーダーは危機を好機と捉え、組織内の習慣を作り替える。実際、危機はとても貴重な機会のため、懸命なリーダーは故意に危機感を長引かせる。懸命な経営陣が危機の瞬間を見出したり、危機感を植え付けたりすることで、「何か変えなきゃいけない」という感覚を広めていけば、最後には誰もが毎日繰り返しているパターンを見直そうという気持ちになる。

思い浮かんだこと:ユニクロの出勤要請。「このままだと、お客様にご迷惑を与えかねません!どうか助けてください!」的な。

ー社会習慣が変化する3段階

1.油人との間の社会習慣、そして親しい知り合いとの強い結びつきから運動が始まる
ローザ・パークスは彼女の属するコミュニティにしっかり根付き、敬愛される存在だった。彼女が逮捕された時、友情という強い結びつきにより、最初の抗議運動にに火がついた。


2.その運動がコミュニティの習慣となり、隣人やナカマ達をまとめる弱い結びつきの力に寄って拡大していく

ー世界中で小さな抗議行動が起こっているが、その圧倒的多数がすぐに消え去る運命にある。世界を変えるほどの友人を持つ人など、まずいないのだ。そこで重要なのが、社会習慣の2つ目の性質。ローザ・パークスをほとんど知らない人の参加を促したのは、仲間からの圧力、いわゆるピア・プレッシャー(弱い繋がり)だ。

ー弱いつながりは実はとても強い力を持つ。仕事を得るには、弱く繋がっている人の方が、強い繋がりの友人よりも重要な役割を果たすけ^すが多かった。親しい友人は既に、情報を共有している可能性が強い。しかし、y和伊つながりの知り合いは、他では聞けない仕事の話を知っていたりする。抗議行動が友人同士の集団から、広範囲な社会的運動へと広がっていくか否かは、弱いつながりのパワーによって説明できる。。活動家が「特段、参加したくない人々」をも抗議行動に駆り立てるために使っていた手法が、隣人やコミュニティが自分たちに課している一種の義務感を利用する方法。これがすなわち「ピア・プレッシャー」。

ー真家ダムが応募者たちの信仰心をしらべていたところ、「困っている人々を助けるというキリスト教徒としての務め」を応募同期に書いた学生の間でも、いく学生といかない学生が半々だった。しかし、信仰心について触れ、かつ宗教組織に属している学生は、一人残らずミシシッピへ向かった。これも人の行動を起こすのが意志よりもピアプレッシャーの方が影響が強いということを示唆している。

ー始まりはパークスの親しい友人達からだったが、大きな力となったのは、コミュニティ内部の義務感ー弱いつながりの社会的習慣ーだったと、キングや他の参加者が後に語っている。「参加しなければ、つまはじきにされる」というコミュニティの圧力によって、人々が団結したのだ。

3.リーダーが参加者に対し、新たなアイデンティティや当事者意識を感じられるような、新しい習慣を与える

有名なキング牧師の演説がまさにそれをやった。キングがモンゴメリーの黒人市民達に、新たな帰属意識を与え、闘争はこの歴史的な出来事に自ら関わっているという、意識と責任を持つようになっていたからだ。